2016/06/06 12:30
6月の或る日、渓流に釣りに出かけた。
北国では、雪解け水により水位が上がり、それが落ち着きヤマメ等が解禁になり、渓流のシーズンが開幕する。
いつもは複数で行動するのに、何故か一人。だれも予定が開いてない、暇な筈なのに誰もいなかった。
「仕方ないな、一人で行くか」
車を走らせ、2時間後、目的の渓流へ到着。
熊が出る可能性がある看板に、いつもビビる。
#5のロッドをセットし、ドライフライを結び渓流へ向かう。
新緑が濃く水面に緑が綺麗に映る。心が癒される風景、渓流の流れる音、「さあ、釣り始めるか!」気合いを入れてフライを流す。
ヤマメがアタック、合わせも決り心地よい引き、ランディング。
ニジも混じり、心地よい釣りを楽しんでいた。ふと対岸に目をやると崖から湧水そこに大きい蝶が、水を飲んでいる様だ。
「カラスアゲハか、綺麗だな」
更に釣り上がり、気が付くと蝶が付いて来ている様に感じた。
1メータ位下流の石に止まっている。さっきもいた様な感じがしたが、気にしないで釣り上がって行った。
堰堤に、「ここに大物が溜まっているから慎重に」丁寧にフライを打って行く。
堰堤の上に人影が?
小さい川なので、先行者が入れば釣れない。堰堤の上は、イワナの楽園。
「どうしよう?」
先程の蝶が、目の前の石に止まった。足を乗せようと思っていた石だったので、蝶を追い払おうとロッドで威嚇する。
しかし、また戻って来る。「通せんぼか?、まあ、いいか」
先行者もいたので、帰る事にした。渓流を釣り下りながら、「いつ、追い越されたのかな?」入釣の場所は一人だったし、
「きっと地元の人だな、秘密の入口があるんだな」そう思いながら帰路に。
車を走らせ、しばらく行くと突然の雨。雨というより雷雨、慎重に運転しながら家に向かう。
家に付いた時には雨はあがっていたが、
着替えをして、夕飯を食べている時に電話が「大丈夫か!」突然向こうから言い出した。
釣りに誘って行けなかった友人から興奮して電話、落ち着いて話を聞くと雷雨で川が氾濫との事だった。
蝶に命を救われたと思った。蝶は山の神様と信仰している地域もあるとか。
少し変った話です。
自然を大切に、Gofield!